DESTINATION RESTAURANTS
2021年より『The Japan Times』が展開する「Destination Restaurants」は、日本各地の地域に根ざした優れたレストランを、海外からの美食家たちを念頭に日本の有識者が選出・紹介するプロジェクトです。大都市圏だけではない、日本各地に息づく食文化や風土の魅力を世界へ発信しています。
2024年には、2021年から2024年までに選出された31店舗を収録したガイドブックを刊行し、大きな反響を呼びました。また同年秋には、NHK『クローズアップ現代』において"食を目的に地方を訪れる観光"が特集され、「Destination Restaurants」に掲載されたレストランを訪れる海外富裕層の姿も紹介されました。
人口減少が進む地域であっても、1軒の優れたレストランが国内外から人を呼び込み、地域に新たな経済効果や交流を生み出す時代になっています。その土地ならではの食文化や伝統を体験する「ガストロノミーツーリズム(食観光)」の世界市場は、現在およそ100兆円(7,000億ドル)規模に達するとされ、日本の地方レストラン、そして「Destination Restaurants」の存在感も年々高まっています。
6回目となる「Destination Restaurants 2026」では、新たに10軒が加わり、掲載レストラン数は合計60軒となりました。審査員は引き続き、辻芳樹氏、本田直之氏、浜田岳文氏の3名が務めています。ジャンルは問わず、日本の主要都市圏外に位置するレストランを対象としています。
選定は、日本の風土や気候の本質は地域にこそ表れるという考えのもと、地域に根ざした独自の才能を発掘し、既存のレストランランキングとは異なる視点を提示することを理念として行われています。
リストが広がるにつれ、日本の食文化をめぐる新たな地図が、より鮮明に浮かび上がってきています。一方で、まだ選出されていない素晴らしいレストランも数多く存在し、現在も掲載店がない都道府県があります。
2030年に掲載数が100軒へ到達する頃には、日本全国47都道府県すべてから少なくとも1軒ずつ選出されることを目指しています。


気仙沼 KUROMORI
The Destination Restaurant of the Year 2026
シェフ、黒森洋司は2011年に起こった東日本大震災をきっかけに宮城県に移住。仙台でフカヒレ専門店を開き、腕を振るってきたが、2025年、世界的フカヒレ産地である気仙沼に店を移転オープン。生産者と協力しながらフカヒレ料理を提供している。

北海道
海に沈む夕日を眺めながらのディナーが話題の店。道東の豊かな自然が育んだ食材を用いた、フレンチベースの炉端焼き料理を提供する。釧路市で生まれ、東京のフランス料理店や釧路市内の鮮魚店で独自の料理観を培った店主、今秀雄厳選のワインペアリングを楽しめる。

山形県
1915年、山形県の置賜盆地に創業した温泉宿『山形座 瀧波』が2017年、リニューアルオープン。シェフ、中川強が腕を振るう館内のレストラン『ウキタム』は「山形のショールーム・セレクトショップ」を標榜し、地元の食材の魅力を国内外に発信している。

茨城県
1991年、オーナーシェフ大津高志により創業。近年は若手シェフの登竜門となっているコンテスト「RED U-35(2022年)」を受賞した息子・高彬がスーシェフとして存在感を増している。クラシックなスタイルのフランス料理をベースに地元食材を巧みに使いこなしている。

長野県
オーナーシェフ、西本竜一は幼少期から薪火に親しみ、スペインからの帰国後はキャンプ場の運営や薪の製造・販売も手掛け、薪のスペシャリストとして食材を薪火で調理する。また、北アルプスの山でキノコや山菜を採取し、山の料理で注目を浴びる。

山梨県
シェフである弟・堀内浩平とソムリエの兄・茂一郎がそれぞれ国内外のレストランで経験を積み、2024年夏に故郷で創業。富士山の北側にある、森に囲まれたオーベルジュのダイニングは9席のカウンターのみ。ヴィーガン・コースも用意している。

福井県
2025年2月、福井県越前市にある『シックス スリー エステイト』ワイナリー併設のレストランとしてオープン。長屋恭平は同ワイナリーでブドウ栽培やワイン醸造を学び、同店シェフに就任。地元の食材と工芸品を用い、越前の美意識を伝えている。

滋賀県
オーナーシェフ、古川満が生まれ育った築100年以上の古民家をリノベーションし、2024年6月にサウナ付き割烹オーベルジュを開業。日本料理をベースに、狩猟免許をもつシェフ自らが獲ったジビエや琵琶湖の魚などを独自スタイルのコースに仕上げる。

奈良県
世界遺産の一角にある奈良県吉野郡天川村にある『せせらぎの宿 弥仙館』の中に、2025年にオープンしたレストラン。シェフ、砂山利治は熊野川流域というテロワールを生かした料理を紡ぎ出している。

佐賀県
フランスの名店で腕を磨き、NY郊外にある『Blue Hill at stone barns』でシェフを研鑽した横田悠一が、2024年5月にオーナーシェフとして独立。「料理とは、食べるとは、土地を表現するとは」と問いかけながら、新たな境地を開いている。
「Destination Restaurants 2025」は、5回目を迎える今年、新たに10軒が加わり、全50軒のリストとなりました。四国・愛媛県の「くるますし」が新たに加わったことで、日本の10地域すべてから選出される形となりました。 50軒のレストランが掲載されたことで、日本の食の風景を描く新たな地図がより鮮明に浮かび上がっています。各地の優れた"食を目的に訪れる価値のある店"に光を当てることで、日本の食文化の魅力を発信しています。

「Destination Restaurants List」はジャパンタイムズが主催する日本発信のレストランセレクション。“日本人が選ぶ、世界の人々のための、日本のレストランリスト”として2021年に発足した。第4回目となる「Destination Restaurants 2024」は、第1回から引き続き、辻芳樹氏、本田直之氏、浜田岳文氏の3名が選考にあたり、日本各地に点在する魅力的な10店を選出した。

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